キス魚は、お互いに攻撃し合ったり縄張り争いをしたりしているときに、キスをすることがあります。争い方が他の魚と違って、唇のギザギザで攻撃し合うので、守ったり縄張り争いをしたりするときは、キスを交わすのです。彼らはキスをするとき、期せずして自分の長い唇を突き出し、強くぶつかり合う。しかも長い間離れないのは、負けた側だけがキスを自ら放棄するからです。
だから多くの飼育者は、キス魚がキスをし続けているのを目にしますが、このキスの状況は半日も1日も持ち、どちらかが投了するまでキスを終えることはありません。敗北した方は自働的に縄張りを放棄し、勝利した方はそれに乗じて攻撃することはなく、しかも自分の縄張りに戻って、自分のクリーンアップを続けます。
水槽内の飼育密度が小さければ、縄張り争いをしたり、キスをしたりすることはありません。あとはキスフィッシュが生後2ヶ月以内にキスをする習性がないのでキスもしません。キス魚が新しい環境に入ってきてもキスをしない場合もあり、縄張り争いでキスをすることは新しい環境に慣れてからになります。