草亀は墨亀になる。墨亀とは、雄の草亀が成体になると、皮膚、甲羅、目玉など全身が墨で黒くなることを指す。以上のいずれかが当てはまらないことは「墨亀」とは言えません。母クサガメはいつまでたっても墨亀にはなれない。母クサガメの皮や目はいくら育てても黒くならないからだ。しかし、すべての雄クサガメが成体になるとムクガメになるわけではなく、飼育環境や与えられた餌にも関係している。墨化に失敗し、皮と目だけが黒い亀は「半墨亀」と呼ばれる。雄の草亀が成熟するには5年以上かかるため、純正の墨亀を育てるには非常に忍耐が必要だ。
まず雄の草亀を選び、色が濃く、体が大きいものを選んで育て、母亀は選ばない。次に飼育環境の問題であるが、自生する草亀は10−30℃の水温に慣れており、四季によって水温が変化するため、季節ごとに水温を変化させる必要がある。水質の問題もあり、自生する草亀が生息する水域は流動性があり澄んでおり、定期的に水を入れ替える必要がある。最後に飼料の問題であるが、雑食を好み、何でも食べるので、魚、エビ、肉、飼料などを混ぜて、栄養が十分でバランスがとれていることが望ましい。草亀の成長や墨化にも日光は重要で、日ごろから十分な日光を与えておくことが望ましい。